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ブンデス日本人選手、第22節現地採点を振り返る。岡崎の献身性がもたらした“珍事”

text by 本田千尋 photo by Ryota Harada

岡崎慎司の絶え間ない献身性

 試合は最初から最後まで、マインツがゴール前に人数を掛けて守り、シャルケが半ば強引に攻め立てる、という試合展開となった。27分、ゴレツカの左からの折り返しをフンテラールがミドルを放つ。

 40分、そのスピードで右サイドから進入したファルファンがシュートを放つ。ボアテング、マイヤーも含めた攻撃に、マインツは耐えながら、それでも前線の岡崎を軸としてときおり鋭い反撃を試みた。

 劣勢のさなか、光ったのは岡崎のアタッカーとしての献身性だ。戦力やチームとしての勢い、アウェイでのゲームを考えれば、トゥヘルが採ったディフェンシブな戦い方は自然な選択と言える。自陣ゴール前に8人掛かりで、塁を築いた。そうした戦略の中にあって、前線にサボらない人間がいる、というのは監督、チームメイトからすれば本当に助かることだ。

 岡崎は、CBのマティプ、サンタナにタックルをくらい、潰されながら、駆け引きを続けた。GKのフェアマンに果敢にチェイシングをし、右SBのホークランドにプレスを掛ける。左SBのコラシナツとは丁々発止の攻防を繰り広げた。13分過ぎには、相手DFを釣ってスペースを空け、ソトのミドルレンジからのシュートを引き出した。

 それでいて岡崎は単にサボらないだけでなく、自身のチカラで相手ゴールも脅かし続ける。29分、後方からのボールをダイレクトで合わせ、シュートを放つ。30分、ミュラーからのラストパスが岡崎に通ろうとするが、マテゥプがカバーする。

 47分、ペナルティエリア内で味方の落としたボールを、左にいるソトへとラストパスを送る。48分、フェアマンにキャッチされてしまうが、ミドルレンジからのシュートを放つ。74分に途中交代するまで、岡崎は、チカラの限り戦い続けた。

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