大熊新監督は一からのチーム作り
大宮は、2012年6月に就任したズデンコ・ベルデニック監督のもと、2012年の第24節から2013年の第10節までJリーグ記録となる21試合連続無敗を達成。
特に2013年の第13節まではハイプレスからのカウンターが機能。金澤慎と青木拓矢のボランチコンビが攻守に速い切り替えで起点となり、チョ・ヨンチョルと渡邉大剛によるサイドアタックからズラタンとノヴァコヴィッチの2トップが得点を量産。
天敵・浦和レッズや王者・サンフレッチェ広島もその鋭いカウンターの餌食となった。その結果、中断前最終戦となった5月25日の時点で、10勝2分1敗の勝ち点32を獲得して首位に立った。
ところが、コンフェデレーションズカップ開催による約1ヶ月の中断を経て暗転。ベルデニック監督の求めるハイプレスは、猛烈な運動量を必要とするため、酷暑は選手の足を止めた。さらに、ズラタンとノヴァコヴィッチの2トップが揃って負傷離脱する不運もあって、第16節から5連敗を喫した時点でベルデニック監督は解任された。
その後、小倉勉TDが監督に就任するも負の連鎖を止める事は出来ず。サッカー史上類を見ない急転落劇で前年の勝ち点44とほぼ横ばいの勝ち点45で14位に終わった。
そして、オフにはノヴァコヴィッチ、青木、下平と前半戦の立役者を放出。代わってラドンチッチや家長、中村北斗らを獲得した。
チームを一から作り直すことが託された大熊監督は、結果を残せるだろうか。
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