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「第1回サッカー本大賞」受賞者 喜びの声届く!

text by サッカー本大賞実行委員 photo by Kenzaburo Matsuoka

「サッカー本大賞」「読者賞」のW受賞となった近藤篤氏インタビュー

「第1回サッカー本大賞」受賞者 喜びの声届く!
近藤篤氏【写真:松岡健三郎】

――「サッカー本大賞」「読者賞」のW受賞おめでとうございます。

「ありがとうございます、すごく嬉しいです。大賞以上に嬉しかったのが読者賞ですね。自分自身、どこまで読者に届いているのかな、というのはずっとひっかかっていたので、今回のことで読者の皆さん一人ひとりに届いているという実感を得られました」

――今回の本を作るにあっってこだわった点はどんなところですか?

「サッカーの写真と文章なんだけど、一体これは何なんだろう?というようなカオティックなものを作りたかったんです。ビジュアル的にかっこよくて、ちょっと実験的で、自分が表現者として人と違うものをやってみたいというところにコンセプトがありました」

――受賞作には時代にとらわれないすごく普遍的なテーマを感じました。

「サッカーというテーマが出てきた瞬間に、一般の人が『なんだサッカーなのね』っていう風に見るじゃないですか。それがすごく嫌で。結局サッカーという概念に引っ張られてしまうんですよね。だからこれからはさらに、普通の風景とかスナップショットとか、人のポートレートで勝負してみたいなという思いもあります。サッカーというものを取っ払ったところで“ボールピープル”を見てもらいたいなという気持ちですね」

――近藤さんにとって“サッカー”とは、どんなものですか?

「僕を守ってくれたもの。すごく長い間、自分自身を守ってくれたし、写真を撮るということにも導いてくれたし、文字を書くということにも、外国へも導いてくれた。サッカーは僕を導いてくれて、なおかついつも守ってくれていたという感覚がありますね」

――今後、さらに多くの方が本書を手に取られることと思います。

「とにかく一度でいいから手に取って見て欲しい。それで全然好きじゃないって言われるのも、サッカーってこれじゃないでしょと言われるのも、僕としては全然いいんです。もっと多くの人に見てもらって厳しいことも言われたいし、いろんな感想が聞きたいですね」

――最後に、読者の皆さんへのメッセージをお願いいたします。

「『ボールピープル』を選んでいただきありがとうございます。僕にとって読者の皆さんは、顔の見えない存在であり、ある意味すごく漠然とした存在でもあるんですけれど、一方で心の中ですごく大きな存在としていつもある。自分がものを作ってきて、こうやって読者の方に一番投票していただけたっていう結果にはすごく驚いているし、とても励みになります。本当にありがとうございました」

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