昨季のポゼッション重視のスタイルが裏目に
2013年10月10日、手倉森監督がU-22日本代表監督への就任を発表した。同時に、2004年にコーチに就任し、2008年から監督として率いたベガルタ仙台から離れることも発表された。
手倉森監督は08年の監督就任以降、強固な守備組織を構築。2年目にJ2を制して昇格すると、4年目の2011年には開幕12戦無敗を達成するなど、リーグ最少の25失点で4位。翌2012年にはクラブ史上最高となる2位で、目標としていたACL出場権も獲得した。
ACLに出場した昨季は、成績的には13位と振るわなかっが、鍛え上げられた激しい守備は、相手チームにとって常に「めんどくさい」存在となっていた。
昨季、成績が振るわなかった要因にはカウンターからポゼッションに移行したことが挙げられる。2012年は、高い位置からハードなプレスをかけたショートカウンターで勝ち星を重ねたが、昨季はポゼッションに意識を置いたスタイルに変更。
データでも支配率やショートパス数が大きく増加したが、ボールを持つが故にミスも多く、発展途上な印象は拭えなかった。また、赤嶺真吾の不振も痛かった。
高さと強さが武器の赤嶺は、カウンターでこそ力を発揮したが、ポゼッションに移行したチームでは生かしきれず、負傷の影響もあって3得点と不調なままシーズンを終えた。
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