左サイドからトップへコンバートさせたワケ
そんな岡崎の変貌ぶりを、トゥヘル監督はこう見ている。
「彼は移籍当初、左ウイングからスタートした。シュツットガルトではコンスタントに試合に出ていなかったので、岡崎にはフィジカル、メンタルの両面を上げていく時間が必要だった。
彼が日本で成功した有名なストライカーで、背番号9のポジションを担い続けてきた選手ということはよく分かってはいたが、マインツの戦力やチーム構成を考えるとどうしても守備面を重視せざるを得なくて、岡崎を左サイドで起用していた。
ただ、外のポジションだとゴールまでの距離が遠すぎるという見方もあったのは事実だ。しかも、我々のチームは得点力不足という問題に直面しており、9番タイプのFWがいなかった。
そこで、1つの打開策として岡崎を前に置いたところ、ゴールへの距離が近くなり、これまでの経験も生かして得点を取ってくれるようになった。今の彼は、前線を左右に幅広く動けて、ゴールを奪えて、チームを勝利に導びける非常に重要な存在だ。
マインツにもう少しとどまり、高いパフォーマンスを維持して成功してほしい」と、指揮官は岡崎の頭抜けたゴールセンスを高く評価した。
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