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ロナウドやベイルを凌ぐ賞賛の声。レアルファンが夢託す若き才能は“モウリーニョの遺産”

text by 山本美智子 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography , Rafa Huerta

ラウルと並ぶ記録を残す可能性も

 マドリーは、イスコやイジャラメンディなどスペイン人選手の強化に努めているが、結局主軸に使っているのは、ロナウドはもちろん、ベンゼマ、モドリッチ、マルセロなど、依然として外国人選手が半分を占めている。

 そんな中で、精彩を放つヘセは、マドリーにとって久々の下部組織育ちのアタッカーとあって、その期待は大きい。カスティージャでは、年間22ゴールをマークし、エミリオ・ブトラゲーニョが手にしていた最多得点記録の「21」を19年ぶりに破った。

 つまり、カスティージャの歴史においてナンバーワンの記録を持っているということになる。

 今年は、カスティージャからトップチームへ舞台を変えたが、ヘセの情熱は変わらない。先週末、レッドカードを受けて退場し、リーグ戦で欠場処分を受けたロナウドに代わってスタメンとなったヘセは、再びゴールと出会った。

 これで25試合中8ゴール目を決めて、得点数ではイスコと並んだ。マドリーの伝説となっているラウル・ゴンサレスは、トップチームでデビューした年に10ゴールを決めており、ヘセはその記録達成まであと2ゴールと迫っている。

 それも、トップチーム初年度に決めたゴールの一つが、カンプ・ノウでのクラシコでの得点だった。大舞台で、それも宿敵の敵地でゴールを決めるのは、そう簡単なことではない。

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