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「第1回サッカー本大賞」が今週木曜発表! ノミネート作品の魅力とは?

text by 編集部

選考を終えて

選考委員長:佐山一郎氏(作家/編集者)
「初回ということで、不備な点も多々あるかと思いますが、続けていくことが何よりも大事なことだと思っています。玄人ウケのしそうな渋いテーマの良作につい加担したくなりがちだけれど、販売面を無視した本ではなかなか大衆の心に届かない。そうした悩みと付き合いながらも、質と量(部数)の両方を成り立たせることはできるはず。今後も針穴に糸を通す繊細微妙な作品を待っています」

選考委員:幅允孝氏(ブックディレクター)
「根源的に本に良い悪いというのはないと僕は思っています。今の自分に合う、合わないという感覚で人は本を選ぶ。今回に関して言えば、こういう本に賞をあげたいというコンセプトに合った本を的確に選べたんじゃないかと思います。大賞作品はもちろんのこと、ノミネートされた作品をぜひ手に取ってほしい。そして、そこからこんな本もあるんだといろいろなところに目を向けて、広い視野で“サッカー本”を眺めてもらえたら嬉しいです」

選考委員:速水健朗氏(ライター/編集者)
「サッカーは単にスポーツというだけでなく、歴史や地理、政治とも結びつかざるを得ないひとつの文化ともいえるもの。だから、今回“サッカー本”というジャンルで新たにこういう賞を設けて、しかもサッカーの専門家だけじゃないさまざまな分野の人たちで議論するというのは、非常に有意義で面白い試みでした。僕らが選んだ本が皆さんの本棚や書店員さんの棚作りに少しでも影響を与えられたらいいなと思います」

選考委員:大武ユキ氏(漫画家)
「まず、ノミネート作品を並べて見たら、出版社が見事にばらけているのが面白いなと思いました。サッカー本だからというよりは、フラットな視点で見てすごくいいなという本がいくつもある。サッカーを知らなくても楽しく読める本もあれば、通なサッカーファンにはたまらない重厚な本もあります。そういった両極端の本も含めて、最終的にどう評価するか、というところが今回の最終選考のポイントにもなりました」

【了】

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