ポジション別分析 【DF、GK】

【ディフェンダー】

　中村北斗と阿部巧が移籍したサイドバックの不足分はレンタルバックの椋原健太と松田陸ががっちり補完した。ふたりとも身体能力は高く、サイドバックに求められる鉄人的な上下動に対応可能だ。

　左利きがいないことが難点だがふたりともやろうと思えば左もできる。正確な左足を持つ太田宏介、怪物級のフィジカルを持つ徳永悠平を乗り越えることは難しいが、バックアッパーとしていつ先発してもかわりが務まるだけの資質はまちがいなくある。

　センターバックは森重真人の相棒が加賀健一になるのかマテウスになるのか吉本一謙になるのかは別として、誰と誰が組んでもクオリティは高い。

　万能型の森重をディフェンスリーダーに、脚の速いアタッカーには加賀、ハイボールにはマテウスや吉本と使い分けることで、J1上位級のセンターバックコンビとなる。鉄人両サイドバックと強力なディフェンスラインを実現できそうだ。

【ゴールキーパー】

　昨シーズンの三人に加え即戦力級のユニバーシアード日本代表・圍謙太朗が加入し、層の厚さは日本一。日本代表の常連となっている権田修一、彼とほぼ同等のパフォーマンスを発揮する塩田仁史、ユース年代までの豊富な国際経験を持つアカデミー出身の廣永遼太郎、このなかからひとりしか出られないとは、じつにもったいないかぎりだ。

　権田は、かつて自費を投じて指導を請うた名伯楽が小平にいることを歓迎。やはり本場イタリア仕込みのトレーニングはいい刺激になるようで、選手たちは急激な成長を見せているとフルゴーニGKテクニカルアドバイザーは言う。

　フルゴーニ氏の招聘がゴールキーパーたちのモチベーションを高めているのだ。欧州を日常にした練習環境の充実により、東京のゴールマウスは難攻不落の砦となる。