批判避けるためのマタ獲得か?
移籍解禁前、マンチェスター・Uの補強ポイントはDF陣といわれていた。黄金のセンターバックコンビだったファーディナンド、ビディチに加え、左SBのエブラに衰えが目立ち、右SBはまだラファエルがレギュラーをつかみ切れていない状況で、スモーリングやバレンシアがこの位置を守ることも多い。
しかしマンチェスター・UはそんなDF陣をほっといて、マタに63億円を使った。
それは、このまま補強せず、欧州CL出場権を逃した場合、クラブの対応が批判の対象になるからだろう。
もちろん、衰えが目立つDFとともに、中盤に“創造性が必要だ”という指摘があったが、それは選手より監督の責任だ。
チームのスタイルの決定は監督の権限。クロス偏重の創造性がないサッカーを選択したのはモイーズである。
アーセナル戦後、英各紙には「マタのベストポジションはトップ下。しかしルーニー優先でスペイン代表MFが真価を発揮できない」といった、どこかで読んだような論評が展開されている。
そう、結局モイーズは、63億円を使って、香川のジレンマをマタに味わらせただけなのである。
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