「ミランは本田を中心とするチームではない」
日本人の期待する本田らしさがピッチ上でサンシーロのピッチで表出できていないことを意味する。ターラブに対する「厚かましさ」はサイドの選手に対する賛辞だろうが、本田に対する「臆病」という表現はその対局に位置する。
そして、本田に対する期待に満ちていたティフォージ(ファン)から浴びせられることになったブーイングですら、奮起を促す起爆剤にならないと見ているようだ。
一方、イタリアスポーツ紙「コリエレ・デロ・スポルト」のミラン番、フリオ・フェデーレ記者は本田に『4.5点』と明確に落第点を付けた。
「本田は悪かった。とても悪かった。そもそも、出場機会を得ているサイドでのプレーでチームに適応できていないように思える。ミランは本田を中心とするチームではない。バロテッリが攻撃の中心だ。もっといいプレーできる選手だと思うが、現状は残念だ」
今回の本田の先発はロビーニョなどチームに負傷者が7人出た事が理由と地元メディアでは指摘されていた。確固たるレギュラーとは言えない背番号10にとっては、同僚の離脱も千載一遇のチャンスのはずだったが、精彩を欠いた本田がベンチに下がった後に決勝点が生まれたこと、そして、地元メディアに落第点を付けられるようなプレーで更に状況は厳しくなってしまった。
現実は甘くはなかった。ブラジルワールドカップイヤーで、本田は巨大なカルチョの壁にぶちあたっている。
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