「セードルフが来て、すべては変わってしまった」
日本企業「富士通」との業務提携にこぎ着けるなど、本田はミランのアジアと日本市場戦略のツールとしての役割を期待通りに果たしているが、残念ながらピッチ内ではピッチ外ほどのインパクトを残す事ができていない。
問題と題された段落に話を進めたい。
「入団会見はさておき、彼のピッチでの第一歩はポジティブなものだった。今季のミラン最悪の試合となったサッスオーロ戦でデビューした。ピッチでは個性の強い選手であることを見せていたし、すぐに溶け込んでいたようだった。
2試合目はイタリア杯スペツィア戦で、初ゴールも決めたが、現在のミランとは違うチームだった。戦術が違っていた。セードルフが来て、すべては変わってしまった。本田は急に、チームになじめない浮いた存在になっていた。
いくつかの試合では試合に入れない場面もあった。これは新しい戦術に関係している。この日本人はミランに一番好きなトップ下のポジションでカカと交互にてっきりプレーできるとて考えて、移籍してきた。彼はサイドよりも真ん中の選手だ。4-2-3-1では右のサイドへ開いている。戦術の犠牲になって、苦しんでいる」
日本代表と同じ4-2-3-1システムの現在のミランだが、トップ下でのプレーを好む本田にサイドでの適性は乏しいというのが、イタリアメディアでの共通意見だ。
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