「これまでの若手選手よりもう一歩前に進んでいるのかなと思う」
宇佐美貴史とともにJFAエリートプログラム、U-14日本代表の頃から逸材といわれてきた宮市亮。中京大中京高校からJリーグを経由せずにアーセナル入りするというのは日本サッカー界でも極めて珍しい例だった。
しかも宮市の場合はアーセナル入り直後にフェイエノールトへレンタル移籍。まだ高校を完全に卒業していなかった2011年2月に18歳で衝撃的なオランダデビューを飾り、10-11シーズン後半戦12試合出場3ゴールという華々しい活躍を見せた。
一躍知名度を高めた彼は2011年夏にいったんアーセナルに復帰するが、出場機会から遠ざかったため2012年1月末にボルトンへ再びレンタル移籍。2月のウィガン戦でプレミアリーグデビューを飾り、直後のFAカップ・ミルウォール戦で移籍後初得点を決める。
この活躍に目を付けたザッケローニ監督は、2月末の2014年ブラジルW杯アジア3次予選ラストのウズベキスタン戦に満を持して彼を招集した。
「現在のボルトンでの活躍も目を見張るものがあし、素晴らしいクオリティを持っている。宇佐美を呼んだ時は代表レベルの選手ではないと言ったが、宮市の場合は昨季のオランダでの活躍もあるし、今季のボルトンでも素晴らしいスピードを見せ、高い順応力でチームになじんでいる。
これまでの若手選手よりもう一歩前に進んでいるのかなと思う」と指揮官は戦力として認めていることをメディアの前で公言するほど、宮市への高い期待を示していた。
宮市が合流したのは内田篤人や香川真司、長友佑都らと同じ試合前日。大勢の報道陣に注目される中、彼は目を輝かせながらこう言った。