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長友佑都 11年前

マッツァーリ監督の下、磨かれるインテリジェンス。インテルの命運握る長友の“成長”

9日、ホームで1-0とサッスオーロを下したインテル。今年に入り、不調が続いていたがようやく復調の兆しを見せ始めた。攻撃面を修正し、長友の仕掛けも効いていた。特にエルナネスやパラシオらとの縦の連携は効果的だった。

text by 神尾光臣 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography , Getty Images

エルナネスをどこで起用するのか?

 インテル、2014年になってからようやく初勝利。前半戦の対決では7-0で勝利したサッスオーロとの一戦であったが、前節ユベントス戦からの惨劇を考えれば、内容の面でも立ち直りをアピールしていた。

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ラツィオから加入したエルナネス【写真:Getty Images】

 再建ポイントは二つあった。まずは、トヒル新会長が夏の補強を前倒しする形で獲得を承認したエルナネスをどう組み込むか。マッツァーリ監督が弾き出した回答は3-5-2の左インサイドMF。

 エルナネス自身も「守備に参加しながら、前へと飛び出す事の出来るメッツァ・アーラ(インサイドMF)が僕の好きなポジションだ」と語っており、そのままの特性が活かされる事になった。

 彼はフル出場し、持ち前の攻撃センスを随所に披露しつつ、バランサーとしても機能していた。競り合いではしっかりと体を張ってコンタクトプレーをこなし、シュートも積極的に狙う。卓越したテクニックを持ちながら、なかなか戦術的なプレーに対応出来ないコバチッチと比べると、さすがに一日の長があった。

 ただ、重要なのはもう一つの再建ポイントである。彼らは初心に帰り、攻撃の基本である最終ラインからのビルドアップを磨き直していたのだ。前で選手がスペースへと動き、パスコースを捻出したところに、DFラインは恐れずにグラウンダーの縦パスを入れて行く。

 ハードマークばかりが目立つが、足元も安定しているサムエルの抜擢や、エルナネスの加入とグアリンの再コンバートで役割が整理されたクズマノビッチは、この上で非常に効いていた。

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