アーセナルは、15日に行われる本拠地エミレーツ・スタジアムでのFA杯5回戦でリバプールのサポーター向けに割り当てられたアウェイ用の席を大幅に減らした。このことについてアーセナル、トッテナム、リバプールのサポーターズ・グループが抗議している。英紙「ロンドン・イブニング・スタンダード」が5日付で伝えている。
FA杯の公式ルールによると、アウェイ用の席はスタジアムの15%(エミレーツ・スタジアムの場合9050席)が割り当てられなければならない。しかし、3回戦のトットナム、5回戦のリバプールには5186席しか割り当てられなかった。(いずれもエミレーツ・スタジアムで開催)
アーセナルは、この決定について「上段の席に立っているサポーターの完全対策のため」に安全対策グループからの助言によってなされたと発表した。
しかし、昨年10月に同じくエミレーツ・スタジアムで行われたキャピタルワン・カップ4回戦においては、チェルシーのサポーターに対して9000枚のチケットを与えていた。そして、その試合においてトラブルはなかった。
サポーターズ・グループは、アーセナルに対して「06年に完成したスタジアムの上段の席が安全でないならば、どのように安全証明書を与えられたのか? そして、アーセナルのファンが日常的に飛び跳ねていることや、オフシーズンに開催されるコンサートはどのように行われているのか?」と疑問を呈した。
さらに、エミレーツ・スタジアムの試合では、高額のチケット価格が問題となっている。トッテナムとのFA杯3回戦のチケット価格は大人1名62ポンド(約1万円)に設定され、多くの批判を受けた。これを受けて、アーセナルはリバプール戦をカテゴリーBに変更。同35ポンド(約6000円)に設定した。
それでもサポーターズ・グループは満足していない。「FA杯は世界で最も権威あるカップ戦だ。そのような大会でクラブとサポーターがこのような争いを繰り広げるべきではない」と語った。
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