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調子が上向いてきたマンU。ファーガソン前監督からの助言が影響か

text by 藤井重隆 By Shigetaka Fujii photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

「解任されることは絶対にない」

 両氏は1月5日に行われたFA杯3回戦でスウォンジーに敗退した後、本拠地オールド・トラフォードにある監督のオフィスで1時間にわたり緊急会談を開いた。その後、リーグ杯準決勝第1戦でサンダーランドにも競り負け、公式戦3連敗を喫したが、モイーズ監督を自身の後任に指名したファーガソン氏は、「解任されることは絶対にない」と背中を押したという。

 この言葉を受け、モイーズ監督は11日、1週間前に対戦した同じ相手とリーグで対峙し、FWのエース、イングランド代表ウェイン・ルーニーとオランダ代表ロビン・ファンペルシーが欠場した中、2-0で勝利を収めた。

 試合会場のTVカメラは、マンUが失点する度に毎試合スタンドから観戦しているファーガソン氏を映し出す傾向にある。ファーガソンは敗北を喫した年明け3試合を現地観戦したが、白星をあげたスウォンジー戦では、まるで勝利を確信したかのように、家族休暇でバルバドス島へ飛んだ。

 一部メディアでは「ファーガソン不在が好結果をもたらしたのでは?」とも評されたが、ユナイテッド往年の宿敵、アーセナルのアーセン・ヴェンゲル監督は「誰かがスタンドにいるから負けると言うのはおかしい。問題は勝てないのが理由で、カメラが彼(ファーガソン)を映すんだ」と説いた。

 ファーガソン氏は頻繁にモイーズ監督と話し合いの場を持っており、全面的に支援する言葉をかけ、同監督を不安から解放したとされる。

 ユナイテッドは28日のカーディフ戦で、新加入選手のマタが躍動し、スウォンジー戦以来となる勝利を収めた。この試合前にも巨匠の助言があったのかもしれない。

【了】

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