ボスマン判決とは?
近年、衰退の一途をたどっているイングランド代表に対し、「恐ろしい風潮を改善せねば」と、FAのグレッグ・ダイク会長が昨年9月、同国代表で主将を務めるリバプールMFスティーブン・ジェラードをはじめとした現役選手らと結成した強化委員会と共に温めている計画だ。
現在プレミアリーグでは、トップチームによる国内外の若手選手の青田買いが年々増加し、同リーグでプレーするイングランド人選手の数は全体の32%に減少しており、それが同国代表衰退の要因とされている。
仮にこの制度が導入されれば、高額年俸に釣られて強豪クラブへ移籍する国内外の選手の移籍が抑制され、同リーグでの国内出身選手の出場機会が増加する。
1995年のボスマン判決(※)以来、欧州最大の新制度となりうる同案は現在、強化委員会が各クラブの監督、コーチ、選手、オーナー、幹部と話し合いの場を持つなどして進められており、3月までに何らかの発表が行われる見通しであるという。
※ボスマン判決とは、欧州司法裁判所が1995年12月に出した判決で、欧州連合(EU)加盟国の国籍を持つプロサッカー選手が所属クラブと契約満了した場合、EU内の他クラブへの移籍を自由化した制度。
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