モウリーニョ「“なんでロブレンとフォンテを使わないんだ”と文句はいえない」
しかし、話を進めるうちに、今季急激に進化したサウサンプトンの中で、チームのレベルアップとともに、置き去りにされないようにしよう、自分も一緒に上がっていこうとする、吉田麻也の必死な姿が浮き彫りになっていった。
現在、サウサンプトンは勝ち点31でリーグ9位。8位のニューカッスルとは勝ち点5差だが、10位のアストンビラとは7点差。立派に「中堅」といっていい位置につけている。
これは、昨季昇格したばかりのクラブとしては素晴らしい成績だ。
そして躍進したサウサンプトンの主役は、今季新加入したロブレンだった。
それは開幕から11試合のリーグ戦、カップ戦を含めると14試合の公式戦で2点以上とられた試合が皆無だったことからも明らかだろう。
この時点でサウサンプトンはリーグ最少失点を誇っていた。12試合目、今季三つ巴の優勝争いで首位を走るアーセナルとのアウェイ戦で初めて2点を奪われたが、ロブレンはこの試合を欠場していた。
話はまた「マタ」が絡んでしまうが…。アーセナルのベンゲル監督が、チェルシーのマタ売却に一言申した。
曰く、「マタは素晴らしい選手。あの選手をマンチェスター・ユナイテッドという国内のライバルクラブに売るとはいかがなものか」と。
この発言にモウリーニョが反発。そこでなんと今季のサウサンプトンのセンターバック2枚を弁護材料に使ったのだ。
「マタをマンチェスター・ユナイテッドに売却したが、同じオファーがあれば、アーセナルでもリバプールでもマンチェスター・シティでも売った。(64億円という移籍金額は)断りきれないオファーだった。
しかしベンゲルという人は頭の良い人だが、文句をいわずにおられなという性質もある。例えばアーセナルは来週サウサンプトンと当たるが、ロブレンは負傷。だからといって私は、ポチェティーノに向かって“なんでロブレンとフォンテを使わないんだ”と文句はいえない。
マタのビジネスは正当で、文句のつけられないものだ」