HSVを敵地で3-0と一蹴【写真:goal.com】
26日に行われたブンデスリーガ第18節、ハンブルガーSV(HSV)対シャルケの一戦は、3-0でアウェーのシャルケが勝利を収めた。
内田篤人は右サイドバックで先発し、81分まで出場。堅実な守備とタイミングの良い攻撃参加でチームの勝利に貢献した。途中交代となったが、公式戦から遠ざかっていた1カ月間のブランクをまったく感じさせないキレのあるパフォーマンスを披露。ワールドカップイヤーの幕開けを良い形で飾った。
約1カ月半のウィンターブレイクを挟んで、今週末から再開されたブンデスリーガ後半戦。前半戦終了時点で、HSVは勝ち点16の16位、シャルケは同28の7位。HSVとしては降格危機脱出、シャルケはチャンピオンズリーグ出場圏内浮上を目指して、それぞれダッシュをかけたかった。
序盤はHSVがまずまずの滑り出しを見せたが、開始10分くらいから地力に勝るシャルケがじわじわと攻め込む。前半戦を負傷で棒に振ったエースのフンテラールが復帰し、彼らの攻撃の迫力は目に見えて増した。23分にはボアテングとのワンツーからゴール前に攻め込むなど、フンテラールの存在は確実に相手に脅威となる。貴重な先制点を挙げたのもフンテラール。34分、ファルファンのお膳立てから豪快に1点を叩き込み、リードを奪った。
そんな相手とは対照的に、HSVは前半のうちから負傷者が続出。24分には1トップのラソッガに代わりヨン、31分には右サイドバックのラムに代わってディークマイアーが入る事態に陥ってしまう。これはファン・マルヴァイク監督にとっても誤算だったに違いない。
後半こそビハインドを跳ね返したかったHSVだが、シャルケの勢いは止まらなかった。後半開始早々の54分、鋭い縦パスに反応したファルファンがゴール前へ突進。前に出たGKドロブニをいとも簡単にかわし、無人のゴールに2点目を決める。
さらにシャルケは2分後、最終ラインで奪ったボールを内田、フンテラール、ファルファンとつなぎ、最終的にマイヤーがフリーになってゴール。瞬く間にリードを3点に広げるとともに、勝負をほぼ決めた。
こうなると、HSVはお手上げ状態。すでにケガで交代枠を2枚使っているファン・マルヴァイク監督としても、思い切った打開策を講じることができない。それでも、65分にイリセビッチとズアを交代。何とか前線を活性化しようと試みる。その効果からか、80分にバデリのシュートがクロスバーを直撃。1点の予感が漂ったが、最後までゴールは生まれなかった。
シャルケのケラー監督は、完全復活を印象づけたフンテラールを早々と下げてショライを投入。さらにフクスとゴレツカ、内田とフークランドを交代する余裕の采配を見せる。前半戦は大きな課題だった守備の崩れもなく、無失点で90分を乗り切ったのは非常に大きい。3-0の勝利は起爆剤になりそうだ。