「ファンを喜ばせて、笑みを浮かばせてあげたいんです」
ヨーロッパ最高峰の舞台でも、内田はチームとファンの期待に応えているし、本人も「ここでプレーすることを誇りに思う」と語っている。日本にいる時もチャンピオンズリーグのことをテレビや雑誌でチェックしていたようで、「ファンを喜ばせて、笑みを浮かばせてあげたいんです」と言っていた。
そういう感覚が僕ら他の選手の背中選手を後押しし、その姿にファンが触発される。「ファンと選手が一丸となっていることが感じられます。そういう一体感がとても好きなんです」と、内田が感じる好循環がまさにシャルケの原動力となっている。
そうした一体感が一際強くなるのが、ルール地方のライバルであるドルトムントとのダービーだ。「この地域でのサッカーの重要性を感じます」と、内田がインタビューの際に語ってくれたことがある。
「ファンは誠実で、常に情熱にあふれています」というのが、この地域への印象だ。それだけに、ドルトムントとのライバル関係には敏感に感じるものがある。「相手のチームがどこであっても、ファンはいつも『ドルトムントのくそったれ!』と歌っています」と内田は笑う。
ドイツに来て最初に習ったことは、黄色い服は着てはいけないということ。もちろんドルトムントのチームカラーであるからだが、そんなことはシャルケの一員としてとっくに重々承知している。
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