日程面でも有利
そこに、チェルシーで10番を背負っていたマタが加わるとなれば、左サイドに回るとしても、2トップの背後に回るとしても、前線の脅威度は間違いなく高まる。昨季リーグ戦で12得点のマタはゴールでも貢献できるMFだ。
新体制初のトップクラス獲得は、リーグカップ優勝の望みも絶たれたチームの士気を高める効果ももたらすだろう。ムードの好転は、競り合いに勝つ決意、セカンドボールへの反応、咄嗟の判断など、問題の守備面でもプラス効果が期待できる。
前節での3失点中2点を招いた対セットプレーの拙守は、練習グラウンドで解決すべく、元DFである新監督の腕の見せ所だ。
ユナイテッドは、国内注力のリバプールとエバートンとは違いCLとの二足のわらじを履くが、その選手層は優勝争いには不十分でも両軍以上。層の厚さで勝るトッテナムは、16強のCLに対し、32強から再開されるヨーロッパリーグとの両立となる。
今季終了後には、モイーズ1年目にプレミア王座防衛に失敗したユナイテッドではなく、ファーガソン後1年目の動揺につけこめず、ユナイテッドとのCL出場権争いに敗れたリバプール、エバートン、トッテナムの関係者とファンが、頭を抱えていても不思議ではない。
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