ビジネスとしては失敗。しかし視聴率は好調
Jリーグの試合映像はブラジルと違って、多くのカメラを使用し、映像として面白みがあった。選手の汗なども細かに映っていると評価する人もいた。ジーコやアルシンド、多くのブラジル人選手がプレーしており、レベルも低くない――視聴率は急速に上がって行った。
セリエA中継と肩を並べ、ときに10パーセントを超えることもあった。テレビ・クルトゥーラの番組の中で最高視聴率を獲得したこともある。また、ジーコ、アルシンドなどのサインの入ったユニフォームプレゼントに葉書が殺到した。
――テーマ曲がいい。どこに行けばCDを買えるのか。
テレビ局にはJリーグのテーマ曲についての問い合わせが入ることもあった。デザインが良く出来ているとJリーグのクラブのユニフォームを欲しがる人間も増えた。
ノルベルトはテレビ・クルトゥーラで2年間、その後、別のテレビ局で5年間、Jリーグ中継を続けている。
ビジネスとしては失敗だった。結局、放映権料はノルベルトがずっと負担することになった。
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