まったく活躍できなくとも、給料は保証されている
金額の大きさを除けば、それ自体は目新しいものではないかもしれないが、ここで目を引くのは、契約書の中にこの契約内容が守られなかった場合の条項が全く盛り込まれていないことだ。
つまり、ネイマールの父親がサントスからの原石を探し出さなくても、ブラジル企業との広告契約を締結できなくても、毎年、約束された金額が自動的に支払われる仕組みになっているのだ。
また、ネイマールに関しても通常と異なる契約内容となっている。FCバルセロナは多くの場合、選手と基本給でまず合意に達し、それとは別に成功報酬を支払う形をとっている。
つまり、タイトルを獲得した場合、ゴールを一定数以上決めた場合、一定試合数以上に出場した場合、などによって成功報酬やボーナスが加算されるのが通常の形態だ。
ところが、ネイマールの場合は税抜で5400万ユーロ(約75億6000万円)が支払われることになっており、その内容は明らかになっていない。極端な話、5年間クラブがタイトルを獲得できなくても、ネイマールが1ゴールも決められなくても、彼の年俸は保証されているのだ。
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