「やっぱり(川崎フロンターレは)温かいですね」
しかし、これで終わらないのが岡山一成だった。
新体制発表取材が全て終わると、記者控え室にユニフォーム姿のままで現れて、自ら「取材してくださいよー」と記者陣にアピールし、急遽、共同会見の場を作ったのである。
まず感想を求めれると、「やっぱり温かいですね。いろんなチームのサポーターにそれぞれ特徴があったけど、フロンターレは温かい」と切り出すと、そこからは、ある意味、岡山劇場。
「自分はこれまでJリーグのチームに所属していたから、Jリーグにあがることがどれだけ大変なのかということをわかっていなかった。それだったら、例えばJリーグに所属していた選手が立ち上げたチームならば、自分が何かの形で協力できないかと思ったんです。
そういうことを(川崎フロンターレの)武田社長に伝えたら、『それはその通り。自分らだけで築いたものではなく、いろんな人に返さないといけない』と、言ってもらえた。
言い方は悪いかもしれないけど、(下のカテゴリーは)落ちていくというイメージがある。でもそこから選手と一緒に引き上げて行くという文化も作っていきたい。これからJリーグを目指すようなチームは、お互いに協力していける文化になっていけばいきたい。フロンターレと奈良クラブだけが良いんじゃなくて、そういうモデルケースになっていきたい」
と、フロンターレとアドバイザリークラブ契約を結んだ経緯と目的を熱く語り、しっかりとアピールしていた。
ペン取材が終わると、テレビカメラにも自ら声をかけ、積極的かつ力強くインタビュー取材を勝ち取っていた。
【了】