「入っていないような子」だった長友佑都
「これだけ予選敗退校に良いチーム、良い選手がいるにもかかわらず、選手権本大会の質的なアベレージは着実に上がっている」というのが正直な感想である。もちろん「悪いところ探し」をすれば、そうでない傾向を抽出することはできるが、それ以上にポジティブな材料のほうが見て取れた大会だろう。
選手権について「年代別日本代表に入っているような選手が全然いない。みんなJユースにいる」という人もいたが、これまた違うと思うのだ。「年代別日本代表に入っていないような選手でも、これだけのプレーをやれるようになった」ことの見える大会が、現代の高校選手権なのだ。
つまり、日本サッカーの底上げを思い知る大会である。そして、「入っていないような子」から確実にブレイクスルーを遂げる眠れるタレントがいるということも忘れてはなるまい。「入っていないような子」だった長友佑都は、いまやインテルの左サイドにいるのだ。
だからこそ現代の選手権は面白い。そう思っているのだが、いかがだろうか?
【了】
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