「水曜日にプレーしたこともあり、コンディションも最高ではなかった」
19日、ACミランはホームでベローナと対戦、1-0と辛勝した。日本代表の本田圭佑は先発出場、63分までプレーし、ビルサと交代した。
試合前、現地では本田のポジションについて意見が割れていた。4-2-3-1のトップ下なのか、右なのか――。ところが、試合が始まっても、わかりかねる状況だった。本田はトップ下でプレーする時間もあったが、セードルフ新監督の戦術的意向もあり、右に左に流動的に動いていた。2列目の選手のポジションチェンジは激しかった。
前半はまずまずのプレーを見せていた。中央でタメをつくり、いくつかチャンスも作った。カカとの連携は良好で、前半8分にはゴール前に絶妙なクロス。カカが外してはしまったが、あわやアシストという場面だった。
またシュートにはつながらなかったが、カカとのワンツーでベローナ守備陣を崩すシーンも見られた。
今日の本田について現地はどう見たのか? イタリアデビュー戦となった前節のサッスオーロ戦、ゴールを決めた15日のイタリア杯5回戦スペツィア戦では高い評価を得ていたが、今節は得点に絡めなかったこともあり、ミラン番記者の評価は低いものになっている。
「コリエレ・デッロ・スポルト」のピエトロ・グァダーニョ記者は「5」を付け、以下のように寸評した。
「よくなかった。ワントップの下に3人の司令塔を置くこの戦術で、セードルフ監督がポジションを流動的に変えさせていた理由もあるかもしれない。水曜日にプレーしたばかりで、コンディションが最高ではなかった言い訳もあるだろう。ベローナは守備と中盤がコンパクトで、スペースを与えなかったせいもある」
連戦の疲労とベローナの中盤のスペースを潰す超守備的な戦術により、本田は期待されていたほどの輝きを放てなかったとグァダージョ記者は分析している。