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ドログバが願った内乱の終焉。コートジボワールの平和の象徴となった“エレファンツ”

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

第二、第三のドログバは生まれてくるのか

 20年来コートジボワールのサッカーを取材しているフランス人記者は「この国のサッカーの復興にはこの先10年はかかる」と悲観的ながらもこう断言する。

「この国の経済は現在、壊滅的な状況にあるが、それでも政府はサッカーにかける金は持っていて、自国サッカーの復興のために使う用意がある」

 前述したユース大会を運営しようという予算も意気込みも、彼らには残されているというのだ。

「彼らが出世しようと思ったら、宝くじを当てるか、サッカー選手になるかしかない。その勢いで打ち込んでくる彼らの真剣さは並大抵ではない」

 これはアフリカ系の若手選手を多く抱えるパリ・サンジェルマンのユースコーチの言葉だ。

 輝く象牙海岸には、磨けば光沢を増す素材はたくさんある。

 あとは、ソル・ベニアカデミーのような、まっとうな育成センターが機能すれば、第二、第三のドログバ、トゥーレは必ず輩出される。そのことを祖国にアピールするためにも、コートジボワールは次のブラジル大会で気を吐くことだろう。日本代表は、注意が必要だ。

【了】


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コートジボワール 祖国の命運を背負うエレファンツ 小川由紀子
■コロンビア
犯罪の闇を振り払う金の卵とペケルマン 池田敏明
■ギリシャ
連綿と受け継がれる1-0の美学 杉山孝
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