初昇格に貢献した監督の不当解任劇
29日のメトロ紙では、タン氏が1月の移籍市場で、中国圏で縁起が良いとされる「8」の番号が選手の誕生日にあれば、レベルに関係なく誰でも獲得してよいとする考えをクラブ幹部に伝えたと報じている。
タン氏が縁起を担いでクラブに変化をもたらしたのは今に始まったことではない。2部にいた昨季開幕前には、「アジア圏では青は哀惜、赤は繁栄や幸運を意味する」と、チームカラーを伝統の青から赤へと勝手に変更。さらにチームバッジにも中国で「皇帝」の象徴である竜をファンの反対を押し切って無理やり施すなど、反感は増す一方だ。
2部で首位を快走していた昨季終盤戦には、カーディフ・ドラゴンズへの「クラブ改名も考える」と発言したことが波紋を呼び、今季序盤戦には強化担当部長のムーディ氏を不当解雇。
後任に息子の友人で就労経験のためスタジアムの塗装を担当していた23歳のカザフスタン人を就任させたが、2ヵ月後にビザの問題で退任させるという珍事が起こった。
そして昨年末に突如として起こったマッケイ監督の不当解任劇。その理由として、クラブは選手補強をめぐる相違点を説明したが、プレミアリーグ初昇格に貢献した監督の解任にファンが激怒。タン氏へ向けた抗議デモを起こし、「タン、出て行け」と書かれた横断幕を毎試合で掲げるようになった。
一部英メディアによると、タン氏は昨季のチームスタッツを見るなり、GKマーシャルが無得点であることについて激怒し、守備陣の得点が少ない理由を幹部に問いただしたとされる。それほどまでにサッカーに無知なオーナーは、英ブックメーカーで後任監督候補にも挙げられるほどになったが、同氏の次なる珍行動は神のみぞ知る。
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