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NHKですら事実を歪曲。誤訳・過剰演出が横行するサッカー番組、偏向報道の真実

text by 長束恭行 photo by Getty Images

オシムの言葉も創作されている

 いつからだろう、私がテレビに疑いを持ち始めたのは。学生時代に挑戦した視聴者参加型のクイズ番組ですら、制作班による結果操作が存在した。オシムのインタビュー通訳をした際も、私に覚えのない「オシムの言葉」が創作されていたことは一度どころではない。

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2006年W杯で日本と対戦したクロアチア【写真:Getty Images】

 日本とクロアチアがW杯で対戦した8年前(2006年ドイツ大会)。クロアチア・サッカーに精通する唯一の日本人だったことから、抽選会直後からニュルンベルクでの「日本対クロアチア」戦まで、私は各局の取材コーディネーターとして馬車馬のごとく働いた。「こういう“絵”が欲しい」との要望に応えるべく、あらゆる折衝に動いた。

 しかし、素材を料理するのはあくまでディレクターだ。ある局では「クロアチア博士」としてサブレギュラー化し、レポーター役も務めたが、準備された台詞読みにつまずく度に心が痛んだ。

 クロアチア代表監督のズラトコ・クラニチャールは気前良く「ハーイ!」と番組司会者への挨拶を撮らせてくれるも、直後には「何をやらせた!」と協会広報に詰められてしまった。

 対戦国を紹介する際、どうやって視聴者を煽るか、その実例を紹介しよう。手っ取り早いのは「相手が日本を舐めている」という構図を作ることだ。

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