ダラス経由で向かう利点
ザ・キングファーザーこと納谷宣雄が手がけたサッカー留学生のクラブを回り、三浦知良のプレーした全てのクラブを訪れた。ジーコ、ソクラテスを初め、様々なサッカー関係者に話を聞いた。ぼくはますますブラジルが好きになった。
日本から見て地球の裏側に当たるブラジルへは様々な行路がある。欧州経由、カナダ経由、多いのはアメリカ経由である。ロサンゼルス、ニューヨーク、ワシントン、マイアミ、そしてダラス――。
今回はダラス経由のアメリカン航空でサンパウロに入った。成田空港を夜7時過ぎに出た飛行機は、同じ日の夕方四時前にダラスに到着する。日付変更線を超えるので、二度夕暮れを迎えることになる。大切になってくるのは乗り換え時間である。
乗り換え時間が短いと乗り遅れてしまうことがある(ロサンゼルスで入国審査に手間取り、飛行機を逃し翌々日まで足止めされたことがある)。ダラスを経由地に選んだのは、四時間強という乗り換え時間だった。また、ダラスでの乗り継ぎだと、預けた荷物を引き取らなくて乗継時間を手ぶらで過ごせるという利点もある。
乗り遅れの心配もなく、必要以上に待つこともない。身体を休め、ブラジルでどんな出会いが待っているのだろうと思いを馳せているうちに出発時間になる。ダラス便は機体が新しいのもいい。
さて、次はどこで誰に会いに行こうか――。なんといっても、今年はW杯イヤーなのだ。
【次週に続く】