ビルドアップのカギ握るGK
このスペイン戦ではサンチェスとペドロという、バルセロナの右ウィングで熾烈なポジション争いを演じる両者が対戦する。もちろん直接マッチアップすることはないが、ペドロの鋭いカットインからのフィニッシュを許さず、逆にサンチェスがバルディビアやフェルナンデスのラストパスに飛び出してゴールネットを揺らす流れに持っていきたい。
ビルドアップでカギを握るのはGKのブラーボだ。前回大会を経験している守護神はディフェンスの要だが、得意のボール捌きでスペインのハイプレスをいなし、サイドや中盤のディアスなどに正確なパスを付ければ相手の組織的な守備を崩すきっかけになりうる。
攻守に渡りスペインに自分たちのリズムでやらせないことが勝機につながるが、結果的に勝ち点1を取れれば良いイメージを持ってオランダ戦に臨めるだろう。
そのスペイン戦の結果次第だが、3試合目のオランダ戦はグループリーグ突破をかけた“直接対決”になる。スペイン戦と同じく運動量を活かしたハイプレッシャーをかけたいが、オランダはサイドラインの縦パスを起点とした攻撃が多くなるため、サイドバックのイスラとハラがいかに相手の両ウィングを封じることができるかがカギになる。
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