大事になってくる初戦オーストラリア戦
チームの勢いに陰りがあると見られるオーストラリアだが、過去2大会において無様な試合を見せたことは一度も無い。ただ、高い位置からプレスをかけるスタイルはチリに似ているため、中盤をしっかり制してバルガスとサンチェスのスピーディなフィニッシュワークで大型センターバックの合間を突きたい。
ロングボールを蹴られた場合にやや不安はあるが、190cmのマルコス・ゴンサレスを中心にしっかり跳ね返し、メデルが機動力を活かして柔軟にカバーリングすれば十分に抑えることができる。とにかく2試合目と3試合目に意識が行きすぎて、初戦を疎かにしないことが重要で、国際経験の少ないサンパオリ監督の手腕が問われる。
2試合目のスペインは前回大会でも戦った相手で、敗れはしたものの、真っ向からのハイプレスで王者を苦しめ、世界に衝撃を与えた。前線から中盤にかけてどんどんプレッシャーをかけながら、イスラがイニエスタをしっかり捕まえてワイドで起点を作らせない。スペインにとって嫌な感覚を味あわせれば、次第に生じてくるズレを狙ったカウンターのチャンスも出てくるはずだ。
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