「Jリーグは野球のように盛り上がるポイントがわかりにくい」
――なるほど。代表だとどうでしょう。2009年や2010年はあまり日本代表の成績が良くなく、人気も今ほどありませんでした。
「いや、代表はやっぱりそれなりにありましたね。岡田武史監督を『叩く記事』が多く、引きがありました。ただ、南アW杯を機にモンスターコンテンツにはなりましたね。その後、長友選手がイタリアへ移籍したことで、海外サッカーへの注目度は俄然増えました。
Jリーグは野球のように盛り上がるポイントがわかりにくいのがあります。野球は、ドラフトがあって、契約更改があって、キャンプがあって、開幕があって、交流戦があって、と山場がいくつもあります」
――野球は新聞社さんをはじめ、積極的にキャンプを報じることで、それを文化として築き上げた歴史がありますよね。サッカーもそういうことにチャレンジしていくべきなのかもしれません。
「それはわかりませんが、チーム数が多すぎて注目度が分散しているという点はあるかもしれません。Jリーグ開幕当時は10チームしかなかったですが、今は40にもなって少しわかりにくいですよね。巨人の開幕投手が誰になるかはトピックスになりますが、Jクラブの開幕戦のスタメンだとそれはない」
――やはり試合数の違いは影響ありますか?
「もちろんありますね。それだけ話題が増えてトピックスに出るチャンスが増えるわけですから」
――なるほど。サッカー界は意図して話題を提供していく努力をしていくべきなのかもしれませんね。
「野球は記録系のこと、例えば2000本安打や沢村賞といったことも話題になりますが、サッカーはそういうのは少ないですよね」
――ゴール数、くらいですか。香川なんて試合に出なくてもトピックスになったりするのに。
「そうですね。Jリーグはスタッツ系をもっと出していっていいと思います。走行距離など面白いデータはたくさんあるはずなので」