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日本に敗れ、急降下した“赤い悪魔”の評価。ベルギー代表は本当に強いのか?

タレントが揃い、ブラジルW杯でも好成績が期待されるベルギー。しかしここにきて評価が落ちている。2013年最後の連戦を2つ落とし、特に日本代表が勝利したことで「本当に強いのか?」と懐疑的に思う人がいても不思議ではない。果たして“赤い悪魔”は強いのか、弱いのか。

text by 桑村健太 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

ベルギー代表の正体は、「プレミアリーグ選抜」

 ベルギー代表の2013年は、2連敗で幕を閉じた。多くの選手がプレミアリーグで大活躍を見せた今年、ベルギーは欧州予選を首位で通過し、12年ぶりの本大会出場を決めた。まさに順風満帆――。そうと呼ぶに相応しかった2013年のベルギーだったが、彼らの航海を最後に食い止めたのは私たちの日本代表だった。

日本に敗れ、急降下した“赤い悪魔”の評価。ベルギー代表は本当に強いのか?
ベルギー基本フォーメーション

 おそらく、日本国内でのベルギーの評価はやや落ちている。当然である。確かに私たちは、ベルギーを少し過大評価しすぎていたのかもしれない。しかし、ベルギーは本当に“弱い”のだろうか。今回は、ベルギー代表の基本スタイルを振り返りつつ、11月の2連敗から見えてきたベルギーの課題にも触れ、本大会の展望をしてみたい。

 まずは、ベルギー代表の基本情報をおさらいしよう。

 ベルギー代表の正体は、「プレミアリーグ選抜」である。ゴールキーパーからフォワードまで、どのポジションにも絶賛売り出し中のトッププレーヤーを擁しており、今世界で最もホットな代表チームかもしれない。

 チームをまとめるのは、ヴァンサン・コンパニ。曲者揃いのマンチェスター・シティでも頼れるキャプテンとしてチームを束ねており、代表チームでも圧倒的な統率力を発揮している。おそらく、今世界でも5本の指に入るセンターバックであろう。

 また、エデン・アザールとケヴィン・デ・ブライネの両アタッカーの貢献度も見逃せない。ともに22歳ながら、2人揃ってあのチェルシーに在籍しているというから驚きである。代表でのアザールは、どちらかというと困った時や試合が膠着した際にゴールという形でチームを救う。

 一方、デ・ブライネは出場した試合でコンスタントにチャンスを演出しており、現在の代表チームの陰のMVP的な活躍を見せている。ゲンク時代からキックの精度には定評があったが、今の代表チームではセットプレーも任されることが多い。

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