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“宝石箱”のような中盤。大会屈指の構成力を持つガーナはブラジルW杯で旋風を巻き起こせるか?

text by 河治良幸 photo by Asuka Kudo / Football Channel

ワールドクラスの可能性秘めるムバラク

“宝石箱”のような中盤。大会屈指の構成力を持つガーナはブラジルW杯で旋風を巻き起こせるか?
ガーナ基本フォーメーション

 中盤からのパスを鋭いフィニッシュに結び付けるのは快足FWのギャンだ。現在はUAEのアル・アインに所属し、トップレベルの実力を維持できるか疑わしい部分もあるが、ディフェンスラインの裏に飛び出すスピードは現在も一級品。

 ゴール前の落ち着きも備えており、対戦相手にとってはいかなる時でも油断できないストライカーだ。前回大会は相手のハンドで得たPKを外し、悔しい思いをしている。彼にとってはその雪辱を晴らす大会でもあり、期するものは人一倍だろう。

 ギャンの後継者として期待されるワリスは172センチと小柄な身長ながら、抜群の身体能力と非凡な技術で1トップも務まる。

 運動量が豊富でチェイシングも得意とするため、試合や時間帯によってギャンに代わって出場する、もしくは2トップで併用されるチャンスもあるだろう。スペインリーグのエルチェで主力を担うボアキエは、ドリブルの突破力は随一を誇る。ただ、本大会で主力候補に浮上するには得点力を高めたい。

 ウィングの一角はマルセイユからメガクラブ移籍が取りざたされるアンドレ・アイエウが確定的。もう一人の有力候補は中盤も精力的にこなすクワドオ・アサモアだが、サイドからの崩しをアップさせるなら、アフリカネーションズカップで台頭したムバラクの起用も有効だ。

 このムバラクはムンタリやエッシェンを超えるフリーキックのスペシャリストでもある。起用法やガーナの躍進次第で一気に評価を高め、ワールドクラスのスターダムにのし上がるポテンシャルを秘めている。

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