ボアテング、ムンタリ、エッシェン。中盤はタレント揃い
アフリカ大陸の南アフリカで行われた前回大会はベスト8に進出したものの、ウルグアイ戦で“スアレスのハンド”に泣き、PK戦の末に敗退。“アフリカの希望”と言われたガーナの悲しすぎる幕切れだった。
セルビア人のステバノビッチが率いた当時から、チームのタレント力は着実にアップした。そして南ア大会は欠場したエッシェンはチェルシーで準主力に甘んじているものの、見方を変えれば怪我がちな彼が程よい状態で本大会を迎えられそうなことは代表チームにとって好材料だ。若すぎる代表引退を撤回したボアテング、ミランで復活を遂げたムンタリが組む中盤は100%なら大会屈指の構成力だ。
その宝石箱の様な中盤には気鋭のアギェマン=バドゥ、スケール感に溢れるラビウ、アンダー世代ではイングランド代表でプレーしたアーセナル所属のフリンポンと期待の若手が揃っており、ガーナ人のアッピアー監督が主力のコンディションを見極めながら、どういう起用をしていくか興味深いところだ。
基本システムは4-2-3-1で、中盤の支配力がある相手には堅守速攻を意識した4-4-2を使用する場合もある。F組には欧州列強のドイツとポルトガルが同居するため、シンプルな展開から2トップの決定力を活かせるオプションを選択するプランも十分に考えられる。
とはいえガーナが世界に誇るセクションは何と言っても中盤だ。4年に1度の世界大会で自分たちの持ち味をしっかり出すには、中盤に厚みのある4-2-3-1がベストチョイスだろう。
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