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カタールからの潤沢なバックアップがあるのになぜ? PSGがスポンサー営業に必死な理由

text by 小川由紀子 photo by PSG

「いいね」伸び率は150%

 カタール国家がバックにつき、お金の心配がない彼らにとってスポンサーは純粋な資金調達源ではない。むしろ、PSGというクラブにより箔をつけるための“ブランディング”が目的だ。思惑どおり各分野のトップ企業がパートナーとしてズラリと並んだ今、「スポンサーにならせて欲しい」という逆オファーが殺到しているという。

 それだけではない。10月にはカタール観光局のオフィシャルアンバサダーに就任した。今後はPSGの面々が、カタール観光誘致のキャンペーンに使われることになる。ここでも、観光局からクラブへ莫大な報酬が入ることになるが、欧州のトップクラブに自国の宣伝をさせることは、カタールがクラブ買収に動いたときからの大きな目的でもあった。

 そのためにまず、クラブをビッグにすべく大金を投じてスターを集める→チームは強くなり、クラブの人気、価値も上がる→そのクラブを広告塔にすることで、宣伝効果が激増する→カタールの観光収入が増加という、彼らが描く夢のWIN-WINサイクルは、着々と実現化している。

 実際にPSGの人気、知名度はともに世界規模へと広がっている。

 フェイスブックのPSG公式ページの「いいね」数は、現在584万強。バルセロナの4900万やマンチェスター・ユナイテッドの3700万には遠く及ばないが、今季に入ってからだけですでに150%アップと、伸び率はすごい。

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