韓国戦の激闘。「みんな結構疲れてた」
だが、10月12日のソウルワールドカップ競技場のピッチに内田の姿はなかった。この日の最終ラインは駒野友一、今野泰幸、栗原勇蔵、長友佑都。右MFもアルゼンチン戦でゴールした岡崎ではなく、ケガから復帰した松井大輔が入った。
南アでレギュラーとして戦った先輩がスタメン起用され、内田はベンチからじっくりと戦況を伺っていたが、前半12分にアクシデントが起きる。韓国の右サイドから入ったクロスをクリアしようとした駒野が李青龍と衝突。
右腕を負傷してタンカでの退場を余儀なくされたのだ。ザック監督から呼ばれた内田は急きょ、出場することになり、アップもそこそこにピッチに立ち、いきなり積極的な攻撃参加を見せた。
その後、試合はお互いを消しあうような展開となり、日本はなかなか攻撃チャンスを作れない。日本から韓国への移動を伴う中3日の強行日程で選手たちの疲労感も強く、最後まで相手ゴールをこじ開けられない。韓国側も日本のしぶとい守備の前に決め手を欠き、試合はスコアレスドローで終わった。
「突然の出場? ドイツでもやってアウェーでの雰囲気の中でいろんな試合をやっているから普通にやれた。最初のプレーには気をつけようと思って入ったけど、そこで自分のやりたい前へ行くプレーができた。ただ、みんな結構疲れてたんで、もう少し自分がキープすればよかったかなと。自分のところで時間を作ってあげればよかったですね。
そんな中でも、とにかく失点はゼロにしたかった。韓国はアルゼンチンと違ってサイドも使ってくるしロングボールも結構多かったんでね、そのあたりを注意しました」と内田は普段通りの冷静に激闘を振り返った。
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