11分け6敗で2014年へ【写真:goal.com】
21日に行われたブンデスリーガ第17節、ニュルンベルク対シャルケの一戦は、0ー0の引き分けに終わった。ニュルンベルクMF長谷部誠と清武弘嗣、シャルケDF内田篤人は、それぞれフル出場している。
長谷部と清武は精力的にゴールを狙ったが、得点に絡めずじまい。内田は守備に回る時間が圧倒的に長かったが、ミスなく試合を終えている。
シーズン前半戦ラストゲームとなるこの一戦。16戦未勝利の不名誉な記録から抜け出したかったニュルンベルクで、長谷部は上がり目の右ボランチ、清武はトップ下で出場し、ともに攻撃の起点をつくる役割を託された。ゴールに向かう意気込みは強く、立ち上がりからニュルンベルクが一方的に攻める展開となる。開始4分には長いボールをフランツが受けた瞬間、清武が巧みにゴール前へ抜け出してラストパスをもらい、GKフェールマンと1対1になった。が、これを決めきれず、いきなり嫌なムードが漂った。
それでもニュルンベルクは諦めることなく前へ突き進んだ。10分には清武のスルーパスにギンチェクが抜け出して決定的シュートを放ち、23分にはピノラのサイドチェンジを受けた清武が強引にフィニッシュに持ち込み、31分には右CKから長谷部が強烈ミドルを放つが、得点には至らない。中盤からのスルーパスにドルミッチが反応してシュートを決めた35分の場面こそはゴールかと思われたが、無情にもオフサイドの判定。惜しい形を次々とつくりながら決め手を欠くという悪循環から抜け出せなかった。
シャルケの方も、ボアテングがひざの負傷で欠場したとあって前線の迫力不足が顕著だった。前半のチャンスらしいチャンスは、ファルファン、ショライとつながったボールを中盤から飛び出したジョーンズがフリーで打った29分の好機くらい。内田も高い位置を取ることはほとんどなく、ほぼ守勢に回っていた。加えて左MFフクスがケガでコレツカとの交代を余儀なくされる。苦境続きのシャルケにしてみれば、前半を0ー0で折り返せたのは御の字と言っていいだろう。
どうしても勝ちたいニュルンベルクは後半、一段と前がかりになると見られた。が、立ち上がりはシャルケが良い入りを見せた。前半は皆無だったCKやFKを何度か得て、得点の匂いを感じさせる。内田が攻め上がる回数も目に見えて増えた。
一方でニュルンベルクもカウンターからチャンスをつくる。清武のスルーパスにチャンドラーが走りこみ、GKと1対1になった55分の決定機、フランツの縦パスにドルミッチが反応した59分の得点機など、ゴールにつながりそうな形はあった。しかし前半同様、決める選手がいない。今季通算17点というリーグ下から3番目の得点の少なさが如実に表れていた。
ゴール欠乏症のニュルンベルクの際たるシーンが76分のリスタートのチャンス。清武の絶妙のボールをニルソンが確実に頭でとらえたが、シュートはクロスバーを直撃。結局、ネットを揺らすことはできなかった。終盤にはマク、ペクハルトら持てる駒を次々と送り出したが、流れは変わらない。
結局、試合は0ー0で終了。ニュルンベルクは前半戦18試合で11分け6敗と、勝ち星に見放され続けたまま折り返すことになった。
シャルケも低調な戦いぶりだったが、マティプとサンターナが中央を固める守備はそう簡単に崩れず、無失点で終了。確実にアウェーで勝ち点1を手に入れた。内田を含め、シャルケの面々も満身創痍なだけに、ウィンターブレーク中のてこ入れは必須だ。