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かつては欧州・世界を制し、タレントも豊富だが――。フランス代表は“強豪”と呼べるのか?

text by 小川由紀子 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

上昇気流のチームだが地元記者からは厳しい評価

france
フランスの基本フォーメーション

 2012年6月のエストニアとの親善試合以来、約1年半近く代表戦でゴールがなかった主砲のカリム・ベンゼマが、今年10月のオーストラリア戦(親善試合)で1,222分ぶりにネットを揺らしたのを機に、続く予選最終戦のフィンランド戦、そしてウクライナ戦でもゴールを決めたことで、エースも復活。

 レ・ブルーはいま、メンタル的にもフィジカル的にも最高に充実した状態にあると言える。そこへ今回の組み分け抽選会では、スイス、エクアドル、ホンジュラスという、ウルグアイ、イタリア、チリと同組になったイングランドなどと比べたら、天と地の差があるほど与し易い対戦相手を引き当てた。

 初戦、6月15日のホンジュラス戦に勝利することができれば、そのまま一気に勝ち進めるだけの実力と気力は十分にあるだろう。

 この抽選後に、パリSG、そしてフランス代表を担当するパリジャン紙の辣腕記者、ドミニク・セベラックに勝算と聞くと、ノルマは「ベスト16」、目標は「ベスト4」といささか控えめな答えが返ってきた。

 この予選では、ポグバ(ユベントス)やバラン(レアル・マドリー)ら、A代表初選出の選手も主力に加わり、現代表は1987年生まれのベンゼマらが主力になるほど若いチーム。魔物が棲むと言われるW杯本戦では、何事も起こりうる、という事態を想定してのことだ。

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