駒不足になることが予想されるFW陣。指揮官はウェルベックに期待
まさにヤングは現在の香川と状況が似通っている選手だ。今季不調の理由として、香川、ヤング、ナニ、ウェルベックらが立ち代りプレーしている左MFの不振が得点力不足に繋がっていると地元メディアでも取り上げられてきた。
ヤングが好調の波に乗れば、香川が左MFでプレーするオプションが無くなることを意味するが、今回コール氏がヤングを評した言葉は香川を含む他の選手たちにも当てはまると言えるだろう。
一方、モイーズ監督は公式戦2連勝を飾ったが、内心は冷や汗をかいている。主力FWであるオランダ代表ファン・ペルシーが腿の怪我の再発で1月中旬までの離脱が濃厚となり、イングランド代表ルーニーも股関節を負傷。ルーニーについては「次戦に出場できるチャンスはある」と軽傷であることを強調したが、年末の過密日程に向けて大事を取る可能性もある。
FW陣のもう一つの問題として、移籍を志願しているメキシコ代表のエルナンデスが来年1月の移籍市場で放出されることが濃厚となっていることだろう。代わりにモイーズ監督は、イングランド代表でもルーニーとパートナーを組むウェルベックがFWとして開花することに期待を寄せている。
モイーズ監督は「ウェルベックには1ヵ月ほど前、他の選手よりも練習に励めと伝えた。それがアストンビラ戦の2ゴールにもつながった」と語った。ウェルベックと言えばヤヌザイ同様、香川がトップ下でプレーする際に左サイドから中央へ切り込む癖があるため、香川の悩みの種でもある。
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