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【独占インタビュー】大東和美チェアマンが語る、Jリーグが2ステージ制にしなければならない理由

text by 田中滋 photo by Asuka Kudo / FootballChannel

「ロマンだけではダメで確固とした経営基盤も必要」

――改革の成否にはチェアマンのリーダーシップが非常に重要になると思います。

「さっき言った環境の中で、変えていかなければならない。それに加えて18クラブがあり、ホームゲーム数を確保しなければならないという前提条件がある。それを前提において考えていくと、ポストシーズンが結論として出てきた。

 それは、みんなで決めたこととはいえ、成功させないといけない。ご存じのように40クラブはみんなJの会員ですからね。組織の会員ですので難しいところはあります。数が増えたら増えたで、10クラブのときから4倍になっているわけですから、複雑になっているのは事実です。

 ただ、講演では『ロマンとソロバン』ということを話しています。やっぱりロマンがなければこういう仕事はできないじゃないですか。しかし、ロマンだけではダメで確固とした経営基盤も必要ということですね。何事も変えることにはエネルギーが必要。だからといって、そこから逃げていたらいかん。やることはやらないかんと思います」

――今回の改革は成功を目指しているのはわかりました。ただ、どこをクリアしたら成功と言えるのか教えて頂けますでしょうか?

「そこはこれから目標値をつくっていかないといけないですね。例えば、平均入場者数や協賛金、放映権料など。今はお金の部分が先行して進んでいますけど、入場者数などの数値設定もやっていかないといけないと思っています」

――イレブンミリオンのような、1つの動きをつくる構想もあるのですか?

「今そのヴィジョンをつめているところです。やる体制が決まらないと数字も出てこないと思うので、まずは体制づくりになります。できあがるものは、もしかしたらイレブンミリオンのような数字ではないかもしれません。

 とはいえ、我々自身も、何もしないでリーグを改革しようとしているのではなく、我々は社内の仕事の進め方なども含めて見直しをやっています。社内改革をやらずに外の改革ばかりをやっても、誰も認めてくれないし、賛成もしてくれないと思います。

 我々は我々で、社内のコストダウン、効率化を含めて手をつけています。リーグはリーグでやることがあるし、クラブはクラブで努力して頂く。みんなが成長、進歩していかないといかんと思います。

 いろんな調査を今やろうとしていますし、Jの中もシステムを変えようとしています。変な話、紙代にしても、実行委員や諸会議の交通費もバカにならないですから、そこはシステムを変えてWEB会議をやるとか、社内は社内での改革は進めています」

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