“セレ女”ブームをどう思う?
日本から海外に飛躍を期して飛び出す選手に「最低限必要なスキル」を聞いた時の答えも印象的だった。正直、「言葉」という答えを期待しての誘導的な質問だったが、永井はこちらの予想に反して、躊躇なく「気持ち」と答えた。
「(来てすぐは)言葉は全然分からなかったけど、僕の性格やと、言葉以外のコミュニケーションって取れちゃうんですよ。やっぱ、そういうコミュニケーションを取るのには引っ込み思案じゃ駄目ですから」と言うが、実際に、インタビュー後に散歩に降りてきた選手と笑顔で絡む姿は堂に入ったもので、2年目の余裕すら感じさせた。
永井の留守中のセレッソは、今や空前のブームに沸く。“セレ女”なる言葉も出来るほどの大人気で練習場にもうら若き女性ファンが鈴なりと聞く。その辺を永井にぶつけると面白い答えが返ってきた。
「正直、えーなぁって思って見てます。(同期の)扇原とよく連絡を取るけど、サインだけで1時間掛かったりとか、ホンマに凄いらしいんですよ。正直、羨ましいっすね。こっち(パース)なんて、練習場の常連はおばあちゃんとその飼い犬ですよ。彼らはいつもおるけど、何やねんその差はって感じでしょ(笑)」と、屈託がない。
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