豪州残留を決めた理由
若くして渡ったオーストラリア、サッカーでも日常の生活でも驚くことばかりで、自分でも日々色んな意味での成長を遂げている実感があるという永井。今年から大いに若返ったチームの中では「年齢的には中堅クラス」というように、昨季とは違う責任がのしかかる。
「去年は、結構自分がやりたいことをやっていた。ボール持ったらドリブルで仕掛けて、駄目だったら、また仕掛ければいいやみたいな感じで。去年は、とにかく楽しむことが目的だったけど、今季は目に見える結果が欲しくて、シンプルにプレーすることを意識している。その意識の変化に今のところは結果が付いてきている」と語る表情には、チームの主力としての強い自覚が表れている。
昨季終了後、永井はパースのエドワーズ監督直々の熱烈な残留オファーを受けた。自らもケガから復帰、コンディションが上がってきたタイミングでのシーズン終了となった不完全燃焼に「正直、物足りなさを感じた」という。
そして、「シーズン通して万全で戦えれば、もっとやれる」という思いを強く抱いていた永井は、残留に心が傾く。「冷静に考えて、(層の厚い)セレッソに戻っても試合に出られるのかという迷いもあった。(パースには)信頼してくれる監督がいて、信頼してくれる選手がいて、強く残って欲しいと言われていた。
そんな色んな要素を考慮して、自分の成長に繋がるのはどちらかと考え、最終的に残留を決めた」とパースへの残留を決意、自らの二年目の飛躍に賭けた。その意思をセレッソも快く受け入れ、永井の豪州武者修行の“延長戦”が実現した。
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