戦力が均衡するリーグだからこその制度
現状のJリーグの問題点はいくつかある。1シーズン制の理念を捨ててポストシーズン制を導入するのだから、その問題点をクリアしておく必要があるのは言うまでもない。
(1)露出の増加が期待できること
(2)誰にでも分かりやすく理解できること
(3)興行収入を得やすい仕組みであること
おおよそ、この3つだろうか。
奇策に思われるかもしれないが、僕が提案するのは前回の記事で指摘したプレミアリーグ構想の逆をいく案だ。Jリーグが極端な戦力均衡のリーグであることは、あらためて指摘するまでもない。これほど頻繁に代表選手が2部リーグでプレーしている国も珍しいだろう。
しかも代表選手の半数が国外でプレーしているような国で、だ。これが(1)の露出や(2)の分かりやすさを考えるときに、小さからぬマイナスとなっているのは言うまでもない。
また降格のリスクが大きいことからクラブ経営が防御的になり過ぎる傾向も顕著で、大胆な投資や冒険ができなくなっている現実もある。優勝を狙うクラスのクラブでも一歩間違えれば降格というリーグでは、たとえばACLに注力するのは、それだけでリスクである。
「これでは良くない。諸外国と違う。飛び抜けた予算のビッグクラブを作り、そこに戦力が集中する形を整えよう」というのではない。そんなJリーグにふさわしい形を考えてみたい。
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