議論すべきポストシーズンのあり方
Jリーグは2015年度からポストシーズン制、つまりリーグ戦のあとにノックアウトラウンドを設けてチャンピオンを決する形式の採用を決定した。具体的に想定されているのはファーストステージ、セカンドステージに続くスーパーステージ制で、年間順位1位、ファースト&セカンドステージ王者などが参加する形式である。
とはいえ、9月にいったん形式が発表されたあとで、11月に修正案が提示されるなど、少々混乱も見られる。中西大介競技・事業統括本部長は「とりあえず5年」と実施期間を示唆していた。
やってみて不具合が出たら微修正していく5年間にするということなのだと思うが、まだ時間はある。もう少し練り込んだほうがいいのではないかというのが率直な感想だ。そもそもポストシーズン制を導入するのは“一見さん”に向けてのアピールと、興行収入を得るという2点にあったはず。その点で考えると、現行案はあまりにも分かりにくい。
練り込むだけでなく、ポストシーズン制のあり方自体もきちんと議論したほうが良いのではないかとも思う。当初は2014年からの実施を想定していて急いでいたのだから、2015年からとなった以上は再検討の余地もあるはず。
Jクラブからは、「1シーズン制のリーグ戦+上位4チームによる総当たり戦(年間1位はすべて移動なしでホーム戦)」といったアイディアも出てきている。「ポストシーズンをやるしかない」というなら、なおさらより良いアイディアを求めて、メディアやサポーターも巻き込んだ議論があっていいように思う。この問題は本来的には、2ステージ制に賛成か反対かという「二者択一」ではないはずである。