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2015年の君たちは――。東京ヴェルディユース、花の92年組を追って:第2回 大木暁(駒澤大3年)・相馬将夏(法政大3年)

「ここはヴェルディじゃねえんだよ!」

 駒澤大は質実剛健をモットーとするサッカーだ。前線へのロングパスが基軸に据えられ、局面で求められるのは強さと堅実性。大木にとって未知なるサッカー観との遭遇は、プレーの幅を広げる意味では有効だったかもしれない。

 ボールコントロールにちょっとしたくすぐりを入れただけで「ここはヴェルディじゃねえんだよ!」とコーチから叱り飛ばされ、それを言われるのがいやで仕方なかったが、こだわりを消さないようにしつつ、要求に応えようと努めた。

「ヴェルディユースの頃から技術的なレベルは下のほうで、どちらかといえば不器用なタイプ。全体的に力をつけられた実感がある反面、ヘタになったような気もする。特にポゼッションの感覚はかなり鈍ってますね」

 リーグ戦の出場記録は、1年目と2年目はひと桁に留まったが、3年目の後期はレギュラーを確固たるものとしている。

「3年の前期は窮地だったんです。自分とはまったくタイプの違う、身体能力バリバリの1年生が起用されて、ベンチにも入れなかった。もう何をしていいかわからない。パニックでした」

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