3年目の正直な京都、苦い経験した最後のビッグクラブ候補の徳島
京都は昨年の準決勝で「年間順位で下回る」大分に完敗し、痛い目に遭っているが、同じ徹は踏まず。今季で大木体制も3年目。就任当初はショートパスに重きを置き、スモールフィールドでの戦いを信条としたが、理想と現実のバランスをとりながらチームを向上させてきた。そのバランスは今季がもっとも取れているとの見方もされる京都。
今季は前線に山瀬功浩、守護神にオ・スンフンらを獲得してチーム力を上積みした。プレーオフ準決勝ではそのオ・スンフンがビッグセーブでチームを救っている。
リーグ戦順位で徳島を上回る京都は、決勝戦で勝利か引き分ければ、4年ぶりのJ1復帰が叶う。
一方、徳島ヴォルティスは、11年シーズンに最終節、昇格が懸かる大一番で敗戦して4位フィニッシュ、ギリギリのところで昇格を逃した苦い経験がある。
当時のアタッカー陣であるドウグラス、津田といった顔ぶれは変わらない。12年から山形などで指揮した小林伸二監督が就任すると、昨年は下位に沈んだが今季はうまくまとめて上位に安定した。
徳島の母体は大塚製薬で、J1の舞台でも資金力を活かしながらビッグクラブへ成長できる可能性を秘める。最後のビッグクラブ候補ともいえる徳島だが、このチャンスに四国勢として初めてJ1に昇格できるかに注目が集まる。
準決勝で足首を負傷したエース、ドウグラスの出場の可否も大勢に影響を与えるだろう。
決戦の舞台は国立競技場。昇格が懸かる大一番とあって、昨年は千葉と大分、双方のサポーターも大挙し、27,433人という大観衆を集めた。今季は関西と四国の対決。国立競技場での開催でどれだけの集客が実現するのかにも注目したい。
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