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モイーズもいずれ追随する?! マンU前監督ファーガソンはなぜ批判されなかったのか?

マンチェスター・ユナイテッドの前監督アレックス・ファーガソン。チームの調子が上がらない時期もあったが、批判は驚くほど少なかった。27年の長期政権の裏に隠された、ファギー流メディア統制術に迫る。

text by 鈴木英寿 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

【サッカー批評issue63】掲載

たとえBBCでも徹底抗戦

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カップを掲げる有終の美を飾ったファギー【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

「彼の最後の会見で、我々メディアは拍手をするのだろうか?」

 マンチェスター・ユナイテッドの試合を数多く取材してきた『タイムズ』紙のチーフライター、オリバー・ケイ記者はアレックス・ファーガソン退任を前に、そう寄稿している。

 何しろ、このスコットランド人指揮官のキャリアは、英国メディアとの戦いの連続だったのだ。メディア関係者の多くが、「彼と親しい記者はいない」と証言しているほどに。

 ルールを守らない記者は問答無用で出入り禁止(ただし、時限措置が多く、たいていは2週間程度の“イエローカード”)。

 また、相手がたとえ国営放送BBCであっても、とことん戦った。

 2004年、BBCは『父と息子』というドキュメンタリー番組において、ファーガソンが息子のジェイソン(選手代理人)への利益誘導を行っていると報道。これに激怒したファーガソンは、2011年8月の和解まで、BBCのインタビューを一切受け付けなかった。

 プレミアリーグの試合後の記者会見も常にボイコット。地元記者たちは、プレスラウンジのTVに映るインタビュー(スカイ、クラブ公式TV)の映像を拾い、翌日の記事の素材にしている。

 なぜ、ファーガソンはそれほどまでの緊張関係を取材者に強いたのか。

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