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気温差約25℃、総移動5500キロになることも。対戦国だけではないW杯の「死の組」

text by 下薗昌記 photo by Kenta Tazaki

A組2は5500キロも移動することに

気温差約25℃、総移動5500キロになることも。対戦国だけではないW杯の「死の組」
実力だけでなく、コンディション調整に成功した代表チームが躍進する【写真:Kenta Tazaki】

 一方で、気候的にも移動距離的にも恵まれる組も存在する。E組2はブラジリア、クリチーバ、リオデジャネイロと極端に暑い地域もなく、移動距離も飛行機で各一時間程度。

 リオデジャネイロ、ベロ・オリゾンテ、ポルト・アレグレで戦うF組1やベロ・オリゾンテ、リオデジャネイロ、サンパウロで戦うH組1、ベロ・オリゾンテ、ポルト・アレグレ、クリチーバで戦うH組2は暑さや湿度と無縁のグループになるだろう。

 南アフリカ大会では日本の初戦のブルームフォンテーンからダーバン、ラステンバーグの計3都市をめぐる移動は1070キロに過ぎなかったが、今大会のA組2(サンパウロ→マナウス→レシフェ)は飛行機での移動だけで実に5500キロ。

 高地と言う問題を抱えない代わりに、気温差や長距離移動という見えないファクターが「死の組」を更に過酷なものにするのは間違いない。実力だけでなく、コンディション調整に成功した代表チームが躍進するブラジル大会になるだろう。

【了】

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