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気温差約25℃、総移動5500キロになることも。対戦国だけではないW杯の「死の組」

text by 下薗昌記 photo by Kenta Tazaki

「マナウスは避けたい」イングランド代表監督

 北に行くほど暑く、南へ行くほど寒い、というのは南半球ならではの特徴ではあるがコンフェデレーションズカップの会場となったレシフェやフォルタレーザは一般的に日本人がブラジルに対して描きがちな「常夏」の地だ。

 実際に6月でも最高気温は30度を超えることが珍しくなく、レシフェで行われたウルグアイ対スペインは午後7時のキックオフで気温は30度近く、湿度は70%を超えていた。

 こうした会場だけでなく、本大会では赤道直下に近く熱帯に位置するマナウスやベレンが会場に加わって来る。マナウスは大会期間中、気温34度、湿度50%になることも予想されている文字通りの熱帯の地だ。

 そんな開催地をめぐる一人の監督の発言が、現地で波紋を呼んでいる。イングランドを率いるホジソンは今月上旬、ガーディアン紙のインタビューで「マナウスの熱帯の気候はどのチームにとっても問題となる。マナウスは避けたい場所。アルゼンチンやブラジル、その他の優勝候補と対戦するよりも気がかりな問題だ」と話したのだ。

 これに対して、マナウス市長のアルトゥール氏は「我々、アマゾネンセ(アマゾナス州の人間)もイングランドには来てもらいたくない」と反論した。

 暑さが敵となる北部とは対照的に、コンフェデレーションズカップの開催地にならなかったブラジル南部の都市は、文字通りの冬が待っている。

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